元首相 安倍晋三氏の暗殺
2022 年 7 月 8 日は、日本国民にとって、忘れられない日になるであろう。元首相で、戦後最長の権力を握った安倍晋三氏が、元海上自衛隊員の手製の銃で狙撃され、死亡したからである。
安倍氏の政治手法には、賛否両論があると思うが、暗殺という手段で口封じをすることは、許されるべきではない。これからこの種の事件が増加していくようで、日本の将来に暗雲が立ち込めている。
2022 年 7 月 10 日の The Japan Times は、次のように報じている。
Former Prime Minister Shinzo Abe―one of the most consequential leaders in Japan’s postwar history―died Friday after being shot while he was giving a stump speech in the city of Nara. He was 67 years old.
(訳) 日本の戦後において、もっとも重要な政治家の一人である、元総理大臣の安倍晋三氏は、奈良市で選挙演説をしている間に、銃で撃たれて亡くなった。安倍氏は 67 歳であった。
現在の首相である岸田文雄氏は、悲痛な言葉で安倍晋三氏の死を語っている。岸田首相の言葉は、日本国民の声を代弁しているかのようである。
“I’m deeply saddened and lost for words,” Prime Minister Fumio Kishida said with red, swollen eyes following the news of Abe’s death. “We lost a great leader who loved the nation, looked to the future and made great achievements in various fields for the future of this country.”
(訳) 「私は深く悲しみ、言葉もありません」首相の岸田文夫氏は、安倍氏の死のニュースを聞いて、赤く泣き腫らした目をして語った。「国を愛し、未来を見つめ、様々な分野で、この国の将来のために、大きな業績を挙げた偉大な政治家を、私たちは失いました」
2022 年 7 月 10 日に行われた参議院選挙のために、安倍氏は日本中を駆け回り、憲法改正や防衛予算の増額を訴えた。今日のウクライナ情勢や中国の状況を見れば、安倍氏の考えに同感する日本人は多いであろう。
During the Upper House election campaign, Abe had been canvassing nationwide, attracting many people with his speeches about the need for constitutional revision and an increased defense budget.
(訳) 参議院選挙運動中、安倍氏は日本中を遊説し、憲法改正や防衛費増額の必要性を説いた演説で、多くの人々を引き付けていた。
海上自衛隊の経験が 3 年あるにしても、普通の日本人が、殺傷能力のある銃を自分で作り、政治家を殺害することが可能な時代に、私たちは足を踏み込んだようである。重要なことは、このような暴挙を決して許さないという固い決意を、日本人全員が持つことであろう。