コンポスティングについて (Composting)
"compost" は名詞の意味では「堆肥」、動詞では「堆肥を作る」であるが、私がこの言葉に興味を持つのは、私の知り合いが家庭の生ごみなどで肥料を作ることに興味を持っていたからだ。彼は地球の資源を有効に使う方法を、真剣に実施していた。
2016 年実施の鹿児島大学の英語入試問題には、家庭ごみや落ち葉から堆肥を作る方法を説明した英文が使われている。最初の文は "composting" の説明である。
Composting is a biological process in which large volumes of organic materials are rapidly reduced.
(訳) コンポスティングとは、大量の有機物が急速に減少する生物学的過程である。
そして生ごみは減り、その代わりに堆肥が生成される。
"composting" の簡単な方法は、有機物を積み重ねて、1年間放っておく方法だが、これには不都合なことが多いので、最近では堆肥を作るもっと早い方法が用いられている。
A more rapid method of composting has been developed that produces compost in as little as 2 to 3 weeks.
(訳) コンポスティングのもっと速い方法が開発され、二、三週間で堆肥を作る。
まず有機物は小さく切ることが必要だ。
Material decomposes best if it is ½ to 1½ inches in size.
(訳) 素材は ½ から 1½ インチの大きさがもっとも上手く分解する。
さらに放っておくと過熱するので、時々かき混ぜる必要がある。
A compost pile needs to be turned to prevent it from overheating and to aerate and thoroughly mix the materials. If the internal temperature of the pile exceeds 160ºF (71ºC), the necessary microorganisms are killed, the pile cools, and the whole process of composing must start again from the beginning.
(訳) 堆肥の山は過熱を防ぐために回転させ、空気にさらし、素材を完全にかき混ぜる必要がある。もし内部の熱が華氏160度 (摂氏71度) 以上になれば、内部の微生物が死に、山は冷えて、最初からもう一度、コンポスティングの全部の過程を始めなければならない。
コンポスティング(生ゴミの堆肥化)とは、野菜の切れ端や果物の皮といった生ゴミから有機肥料を作り、土に還すという活動のことである。アメリカのコンポスティングの歴史は古いもので、19世紀半ば、土地の乱用により、土壌の栄養素が枯渇、アメリカで農作物の生産が大幅に減少したようだ。その時に、より環境にやさしい農業を実施しようと始めたのがコンポスティングだった。
私の友人は環境問題に敏感だったので、自宅ですぐコンポスティングを始めて、私に嬉しそうに話してくれた。彼とはもう数年も会っていないが、元気にしているであろうか。