中年の危機 (Midlife Crisis)

このブログの作成者がイギリス留学の時に撮った写真 スコットランドにある美術館
2021 年実施の関西外国語大学の英語入試問題は、中年の危機 (midlife crisis) を扱っている。
このブログの作者は 48 歳から 1 年間イギリスに留学をして、異国での生活や研究で緊張して、中年の危機を味わう余裕がなかった。シェイクスピア研究で高名なある先輩が、「中年になると異性関係に気を付けなさい」と忠告されたが、私の生涯は異性で揉めることはまったくなかった。平穏な人生が送れることに感謝している。
中年の危機の定義
さて、 Oxford Advanced Learner's Dictionary 9th edition (Oxford University Press, 2015) で "midlife crisis" を引いてみると,
the feelings of worry, disappointment or lack of confidence that a person may feel in the middle part of their life.
と解説があった。英語圏でも中年の危機は以前から論じられていたようである。
ダートマス・カレッジ (Dartmouth College) の経済学部教授の David Blanchflower は、47 歳あたりで中年の危機が訪れると指摘して、次のように述べている。
After looking at data from roughly 500,000 individuals in 1323 countries, he found that happiness for people in advanced countries bottoms out at age 47.2. In developing countries, it reaches its lowest point at age 48.2.
(訳) 132 カ国のおよそ 50 万人のデータを調べたところ、先進国の人々の幸福度は、47.2 歳で底を打つことをブランチフラウアーは発見した。発展途上国では、48.2歳で最低点に達する。
Blanchflower’s study, which controlled for gender, education, marital status and labor force status, further supports the “happiness curve” theory, which states that our happiness levels fall in the first decades of adulthood, and then hit bottom in our 40s or 50s before rebounding upward.
(訳) ジェンダー、教育、婚姻状況、労働力状況を厳密にチェックされたブランチフラワーの研究は、私たちの幸福度は成人期の最初の数十年で低下し、40代または50代で底を打ち、その後上向きに回復するという「幸福曲線」理論を支持している。
中間管理職と中年の危機
サンフランシスコの拠点を置いてセラピスト Tess Brigham は、中間管理職というより責任の伴う部署に就くことが、この中年危機の原因となっていると指摘している。
Workers in their late-40s are also more likely to be in middle management position. The transition from being a junior-level employee to taking more responsibilities can have a negative impact on happiness levels, Tess Brigham, a San Francisco-based therapist, tells CNBC Make It.
(訳) また、40代後半の労働者は中間管理職である可能性が高くなる。下級社員からより多くの責任を取ることへの移行は、幸福度に悪影響を与える可能性があると、サンフランシスコを拠点とするセラピストのテス・ブリガム氏は CNBC Make It に語っている。
人材管理会社の CEO である Johnny Taylor、ジョン・ホプキンズ大学のマインドフルネスの治療家である Neda Gould と Tess Brigham は、中年危機を乗り越えるには、「マインドフルネスの実施」と「感謝の気持ちを表現する」ことが必要である点について、一致している。
Taylor, Gould and Brigham agree that mindfulness and expressing gratitude can help individuals feel happier. “It’s about learning to be more present in the moment and grateful for the things you have,” says Brigham. “You may not be able to sell everything and buy a boat and sail around the world, but you can make small changes to create more of the life you want.”
(訳) テイラー、グールド、ブリガムは、マインドフルネスと感謝の気持ちを表現することで、個人が幸せを感じることができることに同意している。「それは、今この瞬間にもっと存在し、自分が持っているものに感謝することを学ぶことです」とブリガムは言っている。「すべてを売って船を買って世界中を航海することはできないかもしれませんが、小さな変化を起こして、自分が望む生活をより多く創造することはできます。」
若返りへの拒否
中年の危機を乗り越える秘訣を語るテス・ブリガムは、タイムマシンで若返ることができたとしても、若返るつもりはないと断言する。
Despite the challenges that may come with your late-40s, Brigham, who will turn 47 in June, wouldn’t trade it for being young again. “If you told me, ’Tess, I have a time machine where you could be 27 or 28 again,’ I7d say no. Even though my knees hurt now, I wouldn’t go back,” she says.
(訳) 40 代後半には困難が伴うかもしれないが、6 月に 47 歳になるブリガムは、若さと引き換えにすることはないだろう。「もしあなたが私に『テス、君が 27 歳か 28 歳になれるタイムマシンを私は持っている』と言ったとしても、私はノーと答えるでしょう。今は膝が痛くても、もう若い時には戻らない」と彼女は言う。
このブログの筆者は、幸いなことに中年の危機を感じることはなかったが、精神的に不安定になっている中年の人々は、関西外語大学の英語入試問題に挙げてある「マインドフルネス」を試すことを薦めたい。


